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鳥羽ボラ楯漁の記憶 船上で漁師さんと浦村の無人島を見上げる。

鳥羽市浦村 ボラ楯あみ漁の島3

鳥羽市浦村町の生浦湾はとても穏やかなで、海面を颯爽と漁船が走ります。

万能海藻と名高いアカモクの取材で、漁師さんと共に漁船の上に僕はいました。

心地よい風を感じながら、横を見ると牡蠣養殖筏がたくさん並んでいるのは、ここが牡蠣養殖の一大産地鳥羽市浦村町だから。

牡蠣養殖筏を横目に前に顔を戻すと、今度は小さな小島が見えてきました。

漁師さん「ここはな、無人島で昔ボラの漁が盛んやったんさ。画像を送ったから見てみ。」

スマホの映った画面と目の前の島を見比べてみます。

すると、僕は過去と現在が繋がるような不思議な感覚に陥りました。

無人島 麻倉島(おぐらじま)の今と昔

鳥羽市浦村 ボラ楯あみ漁の島

無人島の麻倉島 ※ちなみに右側は本土

鳥羽市浦村 ボラ漁 白黒1

参考資料 今浦老人クラブ創立50周年記念文集「故郷今浦」〜おいたちと体験記〜より

実は鳥羽とボラの関係はとても奥深い。鳥羽の史実をまとめた文献には、江戸時代に鳥羽藩の財政を支えた漁業だったという記述があります。

漁法は楯漁と呼ばれるもの。白黒写真は生浦湾の麻倉島でのボラ楯漁の様子なんです。

楯漁って?

楯切網と呼ばれる大きな網で湾内に入ってきた魚群を囲い、その中で漁師たちが刺し網を入れて魚を捕まえる漁法。

※.ちなみに刺し網は魚の進行を網で遮り、頭を入り込ませて捕まえる漁法です。

鳥羽市浦村 ボラ楯あみ漁の島2

麻倉島にはボラの魚群を発見するための小屋も残っているそう。

漁師さん「若い漁師は見張り番で、ボラの魚群を見つけたら島中を端から端まで走り回っとったらしいで。」

みえ案内人
それは・・・大変だ。

若い漁師さんが「ボラきたぞー!」伝えると、手漕ぎの伝馬船に乗った漁師さんが次々と集まり、大量のボラを捕まえます。

人と人が連携し合って大業を成す。

当時の写真から「もっとそっち!あっちや!」なんて声が聞こえてきそうです。

鳥羽市浦村 ボラ漁 白黒2

漁師さんに見せてもらった白黒写真

鳥羽市とボラ漁の話は、鳥羽市藤之郷の海童工房 魚寅店主 杉田さんがとてもお詳しいです。僕はお話を聞いてから鳥羽のボラが気になってしまっています。高度経済成長期前まで盛んだった鳥羽のボラ漁に興味関心を持ってもらえたなら、ぜひ関連記事もご一読ください。

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三重県鳥羽市の無人島 麻倉島(おぐらじま)の所在地はここ

住所:三重県鳥羽市浦村町

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